
一般皮膚科
一般皮膚科
皮膚は人の体をすっぽりと覆う皮ですが、皮下組織を含めると体重の約16パーセントを占める人体最大の臓器です。
ただ単に体を覆っているだけではなく、生命を維持するために必要不可欠な機能を沢山担っています。体温調節、水分の喪失を防ぐ、微生物や物理化学的な刺激から生体を守る、感覚器としての機能など、幅広い役割があります。
皮膚の病気は、湿疹やかぶれ、虫刺され、腫瘍、細菌やウイルスによるもの、内臓疾患を伴うものなど様々です。病気ではなくても、年齢を重ねることで自然に発生するものもあります。
皮膚が健康であれば、皮膚の存在を意識することはほとんど無いと思います。でも、ひとたび皮膚に異常を生じると、痛みやかゆみ、また皮膚の異常は見た目にも影響を及ぼします。
皮膚に気になる症状があるときは、ご遠慮なくご相談ください。
皮膚科の診療で多く見られる症状です。かゆみや赤み、ぶつぶつ、かさつきなどが生じます。ひどい場合は、水ぶくれなどができ、皮がむけることもあります。
原因としては、洗剤や石鹸、汗や髪の毛、花粉、ハウスダスト、薬剤など様々な外的な刺激によるものが多いですが、ご本人の体質や健康状態など、内的な因子によって皮膚症状が異なります。原因がはっきりしないものも多くあります。
ステロイド外用薬や保湿剤の使用が主体です。かゆみが強い場合は、抗アレルギー薬や抗ヒスタミン薬など内服薬を併用することもあります。
じんましんは皮膚の一部が突然赤く盛り上がり、しばらくすると跡形もなくかゆみと皮疹が消えるという特徴があります。たいていかゆみを伴いますが、チクチクとした感じや焼けるような感じになることもあります。発症して6週間以内を「急性じんましん」、それ以上経過した場合を「慢性じんましん」と呼びます。
まず原因や悪化因子の有無の確認、それらがあれば避けることをおすすめします。
薬物治療は、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬などの内服薬が中心となります。難治な場合には生物学的製剤(ゾレア、デュピクセント)の注射もあります。
皮膚の保湿因子に関わるフィラグリンというたんぱく質の遺伝子変異などにより、皮膚のバリア機能が低下しやすい体質に加え、後天的に様々な刺激が加わることで起こる、慢性的に繰り返す湿疹です。
アトピー素因(気管支喘息、アレルギー性鼻炎、結膜炎、アトピー性皮膚炎の家族歴や既往歴)をもつことが多いとされています。
かゆみでよく眠れない等でお子さんの発達や集中力に影響が出てしまうこともあります。湿疹の繰り返しから皮膚が分厚く変化してしまったり、かき壊しの傷から細菌感染を起こしてしまうこともあります。
スキンケア、皮膚の炎症を抑えるためのステロイド外用薬や非ステロイド外用薬(プロトピック軟膏、コレクチム軟膏、モイゼルト軟膏、ブイタマークリームなど)、かゆみを軽減させる抗アレルギー薬の内服薬、生活環境の整備が基本となります。
難治な場合は、生物学的製剤(デュピクセントやミチーガ、アドトラーザ、イフグリース)の注射やJAK阻害薬(リンヴォック、オルミエント、サイバインコ)の飲み薬が適応になることもあります。
思春期以降に、顔や胸、背中の毛穴で皮脂の過剰分泌、毛穴のつまり、アクネ菌の増殖が関与して起こる慢性的な毛穴の炎症です。大人のにきびは、ホルモンバランスの乱れ、睡眠不足、紫外線、ストレス、胃腸障害、生活環境など、様々な要因が複雑に絡み合ってできることが多く、治りにくい特徴があります。
早めに治療することで痕が残りにくくなります。
抗菌薬や毛穴のつまりを取る外用薬、抗菌薬や漢方薬などの内服薬を使用します。
単純ヘルペスウイルスに感染することで発症し、痛みを伴う水ぶくれや腫れが特徴です。感染したウイルスは神経節に潜伏するため、寝不足や疲労、病中病後、紫外線など、免疫が低下すると再発を繰り返すことがあります。初めて感染したときは、人によっては皮膚症状が強く出たり、発熱を伴うことがあります。
抗ウイルス薬の外用薬や内服薬を使用します。
水痘(みずぼうそう)と同じウイルスによって発症する病気で、体の左右どちらかの神経に沿って、痛みを伴う赤い斑点や水ぶくれが帯状に出現します。ピリピリと刺すような痛みが生じ、夜も眠れないほど激しい場合もあります。顔に生じた場合、目の障害や顔面神経麻痺、内耳障害によるめまい・耳鳴りなどが起こることがまれにあります。皮膚症状が治ると痛みも消失することもありますが、神経の損傷によってその後も痛みが続く「帯状疱疹後神経痛」という合併症が残ることもあります。
抗ウイルス薬の内服薬を使用します。
遺伝的要因に感染やストレス、薬剤などの外的要因が加わり、免疫異常が生じて発症すると考えられています。銀白色の鱗屑(ふけ)を伴い、境界の明瞭な盛り上がった紅斑が出現する病気です。刺激を受けやすい部位にできやすく、頭部、ひじ、ひざなどに多く認められますが、全身に拡がることもあります。爪に病変が生じると、爪が濁り凹凸してきます。関節の炎症が出現し変形をきたすこともあります。最近では乾癬は全身性の炎症で、心筋梗塞などのリスクを伴い、高血圧や高脂血症などの内科疾患を併発することもあると言われています。
※上記の治療の中には当院では取り扱いのないものもあります。
水虫は、白癬菌というカビの感染により発症する病気です。白癬菌が増殖しやすい夏に症状の悪化がみられます。足指の間や足の裏の皮膚がふやけたように白く濁り、じくじく、水ぶくれなどが生じます。踵を中心に足裏の皮膚が厚くなり、ひび割れたり、粉をふいたりした状態になるタイプもあります。
足の皮膚だけでなく爪や頭皮、鼠径部などに発症することもあります。
抗真菌薬の外用薬や内服薬です。
「いぼ」とは皮膚から盛り上がっている小さなできもののことをいいます。その中にはウイルス感染によって生じるものがあり、ウイルス性疣贅と呼ばれます。
ヒトパピローマウイルスによるものが多数を占め、手足に多く見られる尋常性疣贅、特殊型の尖圭コンジローマがあります。子供に多い水いぼ(伝染性軟属腫)もウイルス性疣贅に含まれます。
痛みやかゆみは伴いませんが、放置するとさらに増えたり、人にうつしたりすることがあります。
尋常性疣贅に対して液体窒素による凍結療法、伝染性軟属腫はピンセットでの摘除やヨクイニン内服、尖圭コンジローマにはベセルナクリームの外用など、病状に合った治療を選択します。
たこは皮膚の表面の角質が部分的に厚くなるもので多くの場合は、痛みはありませんが、痛みや赤みを伴う場合は、細菌感染を起こしている可能性があります。うおのめは厚くなった部分にさらに刺激を受けて硬く、芯を持つようになってきます。歩く度に刺激され痛みが生じます。
メスなどで削る角質除去法があります。
生後2週~1歳頃の赤ちゃんにみられる湿疹を総称して乳児湿疹と呼びます。
生後まもなくはお母さんからのホルモンの影響で皮脂が多く、顔、首、頭など皮脂の分泌が多い部位ににきびのようなブツブツ(新生児ざ瘡)や黄色いかさぶたやフケ、赤み(乳児脂漏性皮膚炎)ができることがあります。生後2ヶ月が過ぎると皮脂は徐々に減り、皮膚は乾燥しやすくなります。赤ちゃんの皮膚はとても薄くて未熟なため、様々な刺激に敏感です。あせもやおむつかぶれ、よだれのかぶれなどが多い症状です。
スキンケア、それぞれの原因に合わせた外用薬が主体です。
初夏から夏にかけて乳幼児や学童にみられる病気です。皮膚表面に細菌が感染し、水疱や発赤、びらんなどができます。患部に触れた手を介して、水ぶくれやかさぶたが広がります。健康な皮膚にはあまり発症しませんが、傷や乾燥、湿疹や虫刺されがあったりすると、感染する元になります。
抗生剤の内服、患部は清潔にして抗生剤入り軟膏を外用します。
水痘・帯状疱疹ウイルスの初感染によるもので、伝染性が強い病気です。37~38度程度の発熱とともに、赤い小さなブツブツ、水疱が手のひらと足の裏以外の皮膚、口腔内に現れます。肺炎や脳炎などの合併症が起こることがあります。
ワクチン接種済みの方の場合、発疹は軽症で発熱もほぼありません。
抗ウイルス薬の内服です。
コックサッキーウイルスやエンテロウイルスなどの感染症です。感染して3~5日後に手のひら、足のうら、口の中に小さな水疱ぶくれができます。
主に夏に流行し、2歳以下のお子さんに多いですが、小学生にもみられることがあります。感染した子の咳やくしゃみを吸い込んでしまう飛沫感染や、便から排泄されたウイルスが手に付着し経口感染することもあります。治ったあと数ヶ月してから爪が浮いてきて剥がれることがあります。
対症療法となります。
まれに髄膜炎や脳炎、心筋炎を合併することがありますので、高熱や嘔吐、普段と違う様子に注意する必要があります。
ヒトパルボウイルスB19による感染症です。お子さんに多いですが、まれに大人もかかることがあります。約10~20日の潜伏期間後、風邪のような症状があり、その後両頬や四肢に紅斑が出ますが、1週間ほどで自然に消えます。大人は関節の腫れや痛みを伴うことがあります。
妊婦さんが感染した場合は、かかりつけの産科の先生に御相談してください。また、感染しても症状が出ない場合もありますので、周囲に伝染性紅斑の患者さんがいる場合は、妊婦健診の際に担当医に伝えることをおすすめしております。
特別なものはなく、経過観察を行います。
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